2011年8月10日水曜日

高級住宅地に「緑視率」 西宮の目神山地区

兵庫県西宮市の都市景観審議会は10日、同市甲陽園目神(めがみ)山(やま)町の高級住宅地約43・8ヘクタールを景観重点地区に指定することを決め、緑豊かな街並みをつくるため、道路から住宅を見たときの植栽の割合「緑視率」を15~20%以上とすることを義務づける。一戸建て住宅を対象に緑視率を定めるのは全国的にも珍しいという。指定は10月から。
 平成21年に決定した同市景観計画では、高さ10メートル以上などの大規模な建物の緑視率を規定。しかし、一戸建て住宅のほとんどが対象にならないため、地区の住民らが自然豊かな町並みを維持するための規制を市に要望していた。市によると、今回の対象は延べ床面積10平方メートル以上の建物。間口が狭い住宅は20%以上、その他の住宅は15%以上の緑視率を義務づける。
 市の昨年度の調査によると、地区の住宅約500戸の約15%が基準を満たしていなかったが、規制後に新築や改築をする際は、緑視率を外観の写真付きで市に届ける必要がある。違反の場合の罰則はないが、市が勧告するという。市は「道路から見える緑は街並みの大きな要素。景観を守りたいという地域の強い願いで実現した」としている。

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